ブックモールPC

ブックレビュー
更新日:2008年10月29日

全レビュー一覧&レビュー検索はこちら >>
書名:PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル
PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル

著者 荒木稔
出版社 ソフトバンククリエイティブ
ISBN 978-4-7973-4846-0
発行日
2008年9月29日
価格 3,024円
(本体2,800円+税)
仕様 単色刷/B5変型判/348頁
分類 その他
 携帯電話向けのWebサイトの構築について、特に、パソコン向けのWebサイト構築と違うところに焦点を当てて説明した本です。携帯電話特有の機能と制約、……制約というか厄介なことのほうが多いですね、つまり、多くの機種がありキャリアと機種ごとに大きな違いがあり、機能もおおむねパソコンのWebブラウザよりも低くて、つまり結局のところサーバ側のプログラムで相手に合わせて処理しなきゃいけないことがあれこれたくさんあるので、それをまとめて示してあるというわけです。
 まず前置きとして、概説と開発環境の説明と骨格となる簡単なページの作成、それから本論に入って最初は相手の見分けかた、つまりdocomoかauかソフトバンクか、機種は何かを判別する方法について。それから、キャリアと機種に応じてコンテンツを切り替える方法、絵文字の取り扱い、メール/デコメールの送受信、個体識別情報を使ったログイン処理、QRコードの作成、といった内容です。PHP言語で書いたサンプルコードが載っていますが中心はあくまで携帯電話ですね。PHPそのものについてはべつだん説明されていません。特に、PHPやApacheをダウンロードしたりインストールしたりといった手順の説明が省かれているのはすっきりしていい感じです。
 もひとつ面白いのはインクリメンタルな構成とでも言うか、最初に骨だけを作っておいて、そこに少しずつ肉を付けていくような進めかたですね。各章の先頭にプログラム全体の処理フローが示してあり、その章で学ぶのがどの部分だかが示してある。森を見せて木を見せるという、なかなかうまい工夫です。
 もっとも、ここで「学ぶ」と書いてあるように、若干お勉強的な感じでもあります。あることをするのにいくつかの方法があるのを馬鹿丁寧に全部やってみせていて、しかし結局のところ最初の方法はほとんど利用価値が無かったり、最後の方法だけ知っていればほとんどカバーできたりする。いま実際に携帯サイトを作ろうとしている人が読むとかなりうっとうしい、いいから要するに一番うまくいく方法を最初に書いてくれよと、きっとそう言いたくなるだろうと思います。

 しかしそれにしても、ざっと100ページ、全体の3割もの紙面が絵文字の取り扱いで占められているんですよ。私なんかはネットで機種依存文字を使ってはいけないとさんざん言われた世代で、絵文字なんてまったく問題外ですしパソコン向けのWebサイトを作るときでもブラウザ依存の機能はまず使わない方向で考えるんですが、しかしそういう逃げの姿勢ではいられない、機種依存性にまっこうから取り組まなきゃいけないのが携帯電話の世界らしいです。



書評者: 塩見 真一 パソコンの本フォーラム

全レビュー一覧&レビュー検索はこちら >>

Copyright 2002 Bookmall Japan Corporation All rights reserved.
このWEBサイトに掲載されている記事・写真などの無断転載を禁じます。
このWEBサイトについてのお問い合わせはこちらまで。
株式会社ブックモール ジャパン