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更新日:2008年1月16日

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書名:人画像処理
人画像処理

著者 越後富夫岩井儀雄森島繁生鷲見和彦井岡幹博八木康史 著/情報処理学会
出版社 オーム社
ISBN 978-4-274-20480-7
発行日
2007年12月15日
価格 3,024円
(本体2,800円+税)
仕様 A5判/260頁
分類 コンピュータ一般(教養・読物)
 えと、私は人の顔を見分けるのが苦手、自信がありません。見分けるというか同定するというか、人の顔って表情やメイクや眼鏡や髪型や衣装で、それに見る向きや照明によってもぜんぜん違って見えるのに、それでもやっぱりその人だとわかる理由がよくわからない。何年も経てば顔立ちも変わるのに、それでもその人だとわかる理由がわからない。誰かと誰かが似ているというのも、どういうことなのかよくわからない。つまるところ、人の顔を認識するしくみがよくわからないから自信がないわけですが、たとえばねえ、去年観た「レ・ミゼラブル」の舞台で、コゼット役の富田麻帆さんが工場や娼館のシーンに出ているのに私は気が付きませんでした。「ギャラクシーエンジェルU〜無限回廊の鍵」でオープニングムービーに映っている新しい艦長が、あの人が一念発起した姿だというのもわかりませんでした。そういうのはまあいいとしても、新宿あたりで小野まりえちゃんとすれ違ったのに気が付かなかったとか、電車の中で小出由華さんがすぐそこにいたのにわからなかったとか、そんなことがあったらまずいよなあとひそかに恐れているのであります。

 ということでこの本。画像をコンピュータで処理する技術のうち、人間が写っている画像の処理を特に取り上げ、応用面を中心に大学生向けの教科書としてまとめられたものです。
 8章ありますが、だいたい3部に分かれてる感じかな。まず基礎として、画像処理の概論と、量子化や周波数解析やエッジ抽出や移動オブジェクトの抽出といった基礎的な手法について。それから中核技術として、認識と合成。人物の検出、顔の検出と認識、表情の認識、ジェスチャの認識、顔の立体形状のモデリング、表情の合成、皮膚の質感表現、発話合成つまりリップシンク、モーションキャプチャと身体全体の動きの合成といった技術について、さまざまな手法と理論が紹介されています。そのあとは応用技術として、セキュリティとマンマシンインタフェースと映像の分析について、指紋や虹彩の認識とか、自動監視カメラとか、視線の認識とか、スポーツのフォーム解析とか、店舗内の動線研究といった話題です。
 教科書ですから、図版も多いのですが数式がかなりたくさん載ってますし、各章末に演習問題が付いていますし、中身はだいぶ難しいです。理論ベースなので、私はこれをプログラムとして実装するとどうなるのだろうとか考えてしまって余計に難しくなってしまいました。ああほんとに、三浦恵里子とすれ違って気が付かなかったらどうしよう。



書評者: 塩見 真一 パソコンの本フォーラム

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