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更新日:2007年10月3日

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書名:Python チュートリアル
Python チュートリアル

著者 Guido van Rossum 著/鴨澤眞夫
出版社 オライリー・ジャパン/オーム社
ISBN 978-4-87311-340-1
発行日
2007年9月20日
価格 1,296円
(本体1,200円+税)
仕様 単色刷/A5判/200頁
分類 情報通信(インターネット:サーバ)
 Pythonというプログラミング言語の入門書、まあ私が自分でPythonを使う機会は当分なさそうに思うのですが、それはそれとして、知っておくと先々なにかといいことがありそうな気もするので、自分の勉強も兼ねて取り上げてみました。
 中身は、Pythonの作者本人が書いて、Pythonのパッケージに同梱されているドキュメントの翻訳だそうです。ううむ、作者本人が書いた、ねえ。

 作者本人が書いた本と言われると、「いい本だろう」と考えるのが普通でしょうね。けど私は逆。仕事がら、眉に唾を付けるというか、ちょっと警戒します。
 まず、ソフトウェアの作者というのはプログラマです。天は二物を与えず、優れたプロミング能力と優れた文章力と、両方の才能を持っている人はめったにいません。
 それともうひとつ、灯台下暗しというやつです。本人にとっては当然で説明が必要だとも思わないようなことが、実は大事だったりする。つまりたとえば、どの駅で降りるかを書かずに駅からの道筋をこと細かく書いたりする。作者本人がドキュメントを書くと、部分的にはとてもいいことが書いてあるのに全体としてはうまくないと、そんなような事態に陥ることがしばしばあるのです。

 てなことを考えながらこの本を開いてみたらですね、巻頭に訳者の前書きがありまして、これがなかなか面白かったですよ。「4章あたりから〜〜読み進めるのが馬鹿らしくなる」、しかしその後に、「チュートリアルと称しながら、初心者向けとは限らない、というか初心者おいてけぼりの情報が書いてあり、これが非常に役に立つ。」……なるほど、作者本人が書いたからというよりはバージョンアップと書き足しでツギハギになったからというのが原因みたいですが、とにかくやっぱり、初心者向けのチュートリアルとしてはいささか問題があるらしい。
 そこを補うのが、読み手の立場に立って適切な内容構成を作っていくのが本来ならば編集者の役目なのですが、この本では訳者がその役目を果たしているわけですね。

 訳者の前書きに、どの章のどの部分を読むといいか、どの章は軽く流しておけばいいか、初心者向け・中級者向け・他の言語のエキスパート向けそれぞれの読みかたのガイドがあります。とりあえずはこのガイドに沿って読んでみるといいだろうと思います。


書評者: 塩見 真一 パソコンの本フォーラム

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