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更新日:2004年5月26日

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書名:Linuxのブートプロセスをみる
Linuxのブートプロセスをみる

著者 白崎博生
出版社 アスキー・メディアワークス
ISBN 978-4-7561-4451-5
発行日
2004年4月15日
価格 3,024円
(本体2,800円+税)
仕様 単色刷/B5判/200頁
分類 OS(UNIX)
 UNIXというのは私にとっては、何にたとえたらいいかな、山の手と下町というか、セリーグとパリーグというか、本質的に違わないはずなんだけどなんか違う、つまり、異文化の世界です。……これは、学生時代にさかのぼる話なんだろうな、当時の私は他人と関係を持つのがイヤで学科とか研究室とかの「仲間」に入ろうとしなかった、それがつまり、エンジニアとしての私がUNIXワークステーションではなくMS-DOSパソコンで育つことになった理由です。
 育ちはともかく、私がC言語とともに身に付けたのはUNIXふうのプログラミングスタイルだったし、さらにいろいろ勉強するうちにコンピュータシステムの本質がだんだん見えてきて、UNIXもDOSも、ついでに言えばMacもWindowsもそのほかあれこれも、それぞれひとつの文化みたいなものだとわかってきました。世界中どこでも人間のすることは要するに同じ、食って寝て、笑って泣いて、愛して憎んで、学んで働いて、もらって与えて、そういったことがちょっとずつ違うスタイルで行われているだけのことです。

 で、この本に話を戻しますと、Linuxのソースコードを読んでブート処理がどうなっているかを見る、Linuxが起動するときに何が行われているかを解説する、というのがテーマになってます。最初のほう50ページは前提知識としてCPUとAT互換機のしくみ、それから50ページがカーネルを読み込む処理、あと100ページがカーネルの初期処理、といった感じ。「UNIX MAGAZINE」誌の2002年5月号から2003年6月号の連載記事をまとめて本にしたもので、どうやら連載当時ほぼそのままでまとめてあるようです。

 つまり、Linuxの赤ん坊時代が描かれているということです。ふうむ、こういうところが詳細に解説されるというのも、オープンソースがもたらすメリットと言えるのだな。
 普通のシステムではブートプロセスの詳細な解説なんてものが公開されることはまずありませんが、しかし、どこの赤ん坊もちょっとずつ違うとはいえ要するに同じような育ちかたをしてるわけだものな。WindowsやMac OSや、あるいは携帯電話やゲーム機のシステムがどんなふうに起動するのか想像してみると、面白いですよ。


書評者: 塩見 真一 パソコンの本フォーラム

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