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更新日:2002年9月6日

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書名:ワードで自分だけの本をつくってみる
ワードで自分だけの本をつくってみる

著者 大橋悦夫
出版社 明日香出版社
ISBN 978-4-7569-0569-7
発行日
2002年8月7日
価格 1,620円
(本体1,500円+税)
仕様 単色刷(一部カラー)/A5判/160頁
分類 アプリケーション(ワープロ:MS-WORD)
 物を作るというその行為に、私は凄く惹かれている。動物や植物は生態に欠かせない存在だが、物を創造する事は出来ない。動物は消化し、成長し、死んでいく。その一生の中で、物を創造することはけっしてない。そこが、人間とは違う。そしてそれが人間だけに許された、唯一の特権だと私は思う。
 大げさな喩えになってしまったが、人間は作る事を唯一許された存在なら、大いに物を創造し残していくべきだと私は思う。自分の考え、自分の歩んできた道、自分が創造する未来、言葉という道具を使って文を紡ぎ、文章を創造していく。それを読む人間がいなくても構わない。なぜなら頭の中で生み出された言葉を文として綴っていくことで、今までは考えられなかった新たな自分が見えてくるからだ。無意識の底にこびりついていた自分の考えが、言葉という道具で目の前に意識できる形なって表れるからだ。それを客観的に眺めてみるだけでも面白いし、また自分を見つめ直すいい機会になるかもしれない。
 今はパソコンという便利な道具のおかけで、言葉を簡単に綴っていける時代になった。ならもっともっと文章を書いていくべきだ。本書はパソコン初心者に向けた、ワード解説本だが、それと同時に「本を作る」という大きな目標を持っているのがいい。パソコンでの文章は画面だけにしか表示されないものも多い。形をもった物の中に収められた文章は、遥かに大きな存在を示していると思う。言葉の重みも違う。書き手も物として残っていくから、文章をレイアウトし見やすくするだろうし、読み手を想像して言葉を選んでいくだろう。本書は、写真や図を多く使い内容もわかりやすい。初心者が使いこなせるワードの使い方を解説している。出来上がった文章をプリントする方法、製本していく過程、本の概略的な知識等も盛り込み、「パソコンを使って安く簡単に本を作る」という内容に徹している。本書をきっかけとして「物を創造する」第一歩を踏み込んでみてもいいのではないだろうか。物を作る面白さが分かれば、もっともっと自分という存在を表現した物を作っていけると思う。


書評者: YAS <関西地区某パソコンショップ バイヤー>

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