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更新日:2001年10月10日

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書名:情報処理試験 CASL II 完全合格教本
情報処理試験 CASL II 完全合格教本

著者 福嶋宏訓
出版社 新星出版社
ISBN 978-4-405-02662-9
発行日
2001年7月24日
価格 2,700円
(本体2,500円+税)
仕様 二色刷/A5判/351頁/CD-ROM 1枚
分類 情報処理試験(基本情報技術者)

 実はその、最近のアセンブラ書籍事情、アセンブラプログラミングを学ぼうとしたときに読む本というとどんなものかちょっと気になって、調べてみました。私がいま仕事させてもらってるところではプログラムの高速化が大きな課題で、主に使うのはC言語だけどアセンブラを使うこともあるし、コンパイラが生成したコードを調べてチューニングすることもしばしばある。そういう分野で、たとえば新人プログラマが入ってきたときに読ませる本はあるのだろうか、というわけです。
 いやまあたしかに、そういう狙いで情報処理技術者試験の参考書を調べてみるってのは、大根を買いに魚屋へ行くような間の抜けた話ですけどね、でもまあ魚屋にも刺身のツマぐらいはあるわけだし、何を学んだらよいか体系化されているという点で試験の参考書はなかなかバカにできないのです。
 と思って、CASLIIの受験参考書を5〜6点見較べてみたわけですが、……いやまあやっぱり、魚屋は魚屋でしたなあ。
 この本は、特に著者の熱意がこもっていて、CASLIIで新しく取り入れられたレジスタどうしの演算をまともに解説しているので取り上げたのですが、しかしやっぱり話は試験の問題を解くことに向かっていて、プログラムを作ることとはどこか違っている気がします。Windowsで動くシミュレータが付いていてCASLIIのプログラムを動かしながら学習するということになってはいるけど、シミュレータで動かすのはなんつーか「ごっこ遊び」だよな、外の世界に影響を与えないんだもの、それは本物のプログラミングではない気がします私には。

 やっぱりさ、プログラムは作って動かしてこそ身に付くものですよ。動くというか、自分の書いたプログラムにコンピュータが反応すること。たいてい、期待とは違う反応をしますからね。えーっなんでそーなるんだよ、これならどうだっ、これでもだめか、ええいなんでこれが動かないんだあっ、もしかしてこれか、あっ動いた、まだおかしいけどとりあえず動いたぞ、そうかここはこうすればいいのか、それならあそこをああすればうまくいくに違いない、ようしこれでどうだ、やったー……、とそんな体験。失敗と成功と発見のある実体験を通じてこそ、変数や配列やポインタや条件分岐や繰り返しやサブルーチンや、プログラムが動くというのはどういうことなのか、コンピュータはどういうふうに動いているのかといったことが理解できるはず



書評者: 塩見 真一 パソコンの本フォーラム

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