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更新日:2001年5月7日

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書名:テキストファイルとは何か?
テキストファイルとは何か?

著者 鐸木能光
出版社 地人書館
ISBN 978-4-8052-0680-5
発行日
2001年2月22日
価格 1,944円
(本体1,800円+税)
仕様 単色刷/A5判/207頁
分類 コンピュータ一般(教養・読物)

 テキストファイルとは何か。バイナリファイルとの違いは何なのか。これを深く考え始めるとなかなか結論は出にくい問題である。本書もあまりその点は深くは追求しない。一応テキストファイルの定義を「メモ帳やエディタで開くと判読できる文字コードだけで記述されたファイル」としておこう。本書は「テキストファイルとは何か」というよりも「テキストファイルを大いに使いこなそう」という趣旨の本だと思ってよい。

 パソコンは使いこなしているのにテキストファイルを十分に利用していない人が多いのには困ったものである。相手とのやりとりに機種依存文字を平気で使う人。ロクな内容もないのにワードやエクセルでファイルを作成してメールに添付してくる人。相手がどんなソフトを使っているのかも調べずにワードや一太郎の文書を平気で送ってくる人。正直言うと私はこういったやつらが大嫌いである。自分がマズイことをしているという自覚も何もないので困ったものである。パソコンを使っている人でテキストファイルや文字コードについてまともに考えたことのない人は、とにかく黙ってこの本を読め。いいから、つべこべ言わずに読め。勉強になるぞ。

 私も本書から学ぶことが多かった。特に目から鱗が落ちたのは本書の後半のJIS漢字コードの部分だ。漢字をパソコンで使えるように各文字にコードを割り振る作業が、これほどまでに日本の漢字文化を破壊しているとは思ってもみなかった。勝手に一部の漢字を略字体にしたり、現実には存在しない60字もの幽霊漢字を作ってしまったり、その愚挙は目に余るものがある。私たちは知らない間にインチキ漢字を教えられてしまっているのだ。

 この著者は本書以外にも「ワードを捨ててエディタを使おう」といった本も出しているが、本職は小説家である。そのため専門的な内容にはあまり深く踏み込まずに「何が問題なのか」という点を平易な文で明確に示してくれる。とにかくパソコンを扱う人は本書を一読することを強くおすすめする。



書評者: 関 裕司 <>

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