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更新日:2001年2月21日

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書名:ワープロで私家版づくり
ワープロで私家版づくり

著者 栃折久美子
出版社 創和出版
ISBN 978-4-915661-64-8
発行日
1996年11月20日
価格 2,160円
(本体2,000円+税)
仕様 A5変型判/110頁
分類 アプリケーション(ワープロ:その他)

 第一次ベビーブームの世代が50代を迎えて、なんといってもいちばん人口の多い世代ですからね、パソコン関係でも「50代の」とか「55歳からの」とかいってその年代を狙った本がいくつも出てきています。内容的にはプレーンな入門書が多い中で、パソコンで「自分史」を作ろうというテーマの本がいくつか出ていて興味を惹かれるんですが、……だったら素直にそういう本を取り上げればいいのに、わざわざこういう本を持ち出してくるあたりが塩見真一の困ったとこだよな。
 まあこの場合はアマノジャクだからというより、図画工作主義者ですからね、「パソコンで自分史」の本に書かれている製本方法に納得いかないのですわ。簡易製本キットやkinko'sならたしかに手軽でみばのよいものができるけど、一世一代の自分史を作るというのに、そりゃーいささか安易ではないかいな。

 というわけでこの本。
 東芝のワープロ専用機「ルポ」で本文を印刷して、手で折って糸でかがって製本して私家版の本を作ろうというテーマの本です。著者の栃折さんは、まあいわゆるカルチャースクールでそういう手製本の講座を開いていらして、ご自分でも手帳を毎年作って使っていたりするそうです。この本自体も、本文は栃折さんがルポで印刷したものです。
 本の構造から始まって、紙の選びかた、使う道具、紙面レイアウトと面付印刷、折りと目打ちと糸かがり、仕上げ裁ち、表紙や見返しの糊付け、布貼りや象嵌や花ぎれ付けといった工程が、年配の……たぶん55歳はとうに過ぎておられると思いますが……年配のご婦人らしいおだやかな口ぶりで、ていねいにていねいに説明されています。まあ、紙面レイアウトなど本文関係はルポの機能・操作の説明なんで、ふつうのパソコンユーザには直接には役に立ちませんが、両面印刷で裏表の位置を合わせる方法とか、紙を揃えて切るこつとか、糊の塗りかたとか、スクールの経験が活きているのでしょうね、なんかこう、いいところをうまく解説してあります。

 それでね。
 製本作業の工程は写真と文章で説明されていて、つまり、たとえば表計算ソフトの画面を順々に示して操作手順を説明するのと同じような作りなんですが、ここんとこの紙面がなんか不思議なんですよ。さっき「おだやかな口ぶりで」と言いましたけど、たぶんカルチャースクールの雰囲気を反映しているのでしょう、なんにしてもパソコン



書評者: 塩見 真一 パソコンの本フォーラム

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