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更新日:2000年6月19日

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書名:地獄の在宅ワーク
地獄の在宅ワーク

著者 福田久美子
出版社 きんのくわがた社
ISBN 978-4-87770-040-9
発行日
2000年5月26日
価格 1,512円
(本体1,400円+税)
仕様 単色刷/A5判/204頁
分類 情報通信(ネットワーク:その他)

  『在宅ワークはわがままな働き方』

 これは後のほうにちょこっと出てくる見出しなんですけどね、わがままなんだから甘えるなよムシのいいこと言うなよと、まあつまり「在宅ワークは甘くないのよー、地獄に踏み込む覚悟でやりなさいよー」という本であります。

 この本が面白いのはね、著者の福田さんが在宅ワーカーに仕事を出す立場の人だからなんですよ。『出すも地獄、受けるも地獄』、責任感が薄く・技量が低く・考えの甘い在宅ワーカーをおだてすかして・見極めて・下拵えして・後の仕上げして、さらにその間いつでも肩代わりできるような備えをしながら使っていく……、そりゃたしかに地獄だよな。部下を持つものには共通の苦労だけど、相手によるからねえ。技量は低くてもまあいいんだ、だけど仕事に対する責任感が薄い部下を持つというのは上役にとっては最大級の苦労で、しかも身分や制度による強制力も使えないときては……、ぷるぷるぷる、私はそういう立場にはなりたくないです、なるべくなら。

 まあでもとにかく、福田さんはそういう地獄の仕事をしているわけですよ。在宅ワーカーに出している仕事は原稿入力や校正が中心みたいですが、トライアルで逃げられたり突然連絡が取れなくなったりできてみたらミスだらけだったり、そういう経験の中から、在宅ワーカーとしてしっかり仕事をするため・仕事を続けていくため・在宅ワークブローカーに騙されないため・スキルアップしてキャリアアップして稼ぎも増やすためのノウハウや考えかたが綿々と綴られています。

 一言で言うと、福田さんは在宅ワークというものを信じているんだな。在宅ワークで苦労しながら、その地獄を踏み越えて天国に変えることができると信じている。在宅ワーカーたちが普通の企業以上に力を発揮し社会を支えていく可能性を信じているんだ。

 ウチへ来てるバイトの子が……と言っても立派な主婦ですけど……、この本読みたいからと言って持って帰りました。来週、どういう感想を聞かせてくれるか楽しみです。



書評者: 塩見 真一 パソコンの本フォーラム

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