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更新日:2008年8月20日

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書名:Webアプリケーションテスト手法
Webアプリケーションテスト手法

著者 水野貴明石井勇一新藤愛大岸田健一郎荻野淳也安井力田中慎司
出版社 マイナビ
ISBN 978-4-8399-2430-0
発行日
2008年7月25日
価格 3,024円
(本体2,800円+税)
仕様 単色刷/B5変型判/304頁
分類 情報通信(インターネット:サーバ)
 世に言われるテスト駆動開発、あるいはテストファースト開発というやつ、私はだいぶ前から、上目遣いというか、仰ぎ見るような感じで見てきています。
 作ろうとしているソフトウェアがどういう動作をするはずかをあらかじめテストケースとして記述しておき、作ったソフトウェアがそのとおりに動作するかどうかテストしながら開発を進めていく。テストツールを使って自動化し、同じテストセットを何度でも簡単に繰り返せるようにしておいて、一部だけ変更したときにも全体を再テストする。そういった開発工程を取ると、変更で思わぬところに思わぬバグを生んだりしていないかびくびくしないで済む。一歩一歩確実に進めていける安心感は大きな力になるはずです。
 ……と、思ってはいるんですがねぇ。実際私のやってる開発仕事というとAccess VBAだったり既存のPHPコードの改造だったりで、テスト駆動に持ち込むのが難しい、最初の一歩を踏み出す機会がなかなかないのです。

 そんなわけで、上目遣いでこの本を見てみるとですね。まず前半は、テスト駆動でWebアプリケーション開発を進めていくために使えるライブラリやフレームワークの紹介。Perl、Flash、PHP、Ruby on Railsと、それぞれについて、こんなライブラリがあってこういうふうにして使う、という説明になっています。特に興味深いのはブラウザを自動的に操作するSeleniumというツールですね。ユーザの操作に対してソフトウェアがどう反応するかは重要なテスト項目なので、それを自動化できるというのは大きいはずです。
 さらに後半では、スケーラビリティ、セキュリティ、ユーザビリティといった、んー、つまりWebアプリケーションの外側の問題について。言語やツールに直接かかわらない事柄なので、書きかたも前半とは少し変わって、どういった問題があるか、どういったことをテストする必要があるか、というような、やや抽象的な書きかたになっています。

 全体として広く浅くまとめられていて、つまりWebアプリケーションのテストについて概観してみるにはよさそうな感じです。逆に実践にはいまひとつ、現にWebアプリケーションを開発していてテストをもうちょっとなんとかしたいと思っている人には物足りないかもしれません。大きなヒントを与えてくれることもあるだろうとは思いますが、……てゆうか、うーむ、やっぱり私にはどうもやっぱりわからないです。
 とりあえず、「テストさえ通れば中身はごまかしでもいい」というプログラムの作りかたが果たしてうまくいくのか、というのが一番大きな疑問ですね。最初は簡易版でいい、というのならともかく、ごまかしでもいいというのはどうも納得がいかない。
 まあこれも、いっぺん経験すればわかるんでしょうかね。ちょうどPerlで、急がなくていい仕事がひとつあるので、この本に載っているTest::Simpleあたりから試してみることにします。



書評者: 塩見 真一 パソコンの本フォーラム

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