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更新日:2007年10月17日

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書名:アジャイル レトロスペクティブズ
アジャイル レトロスペクティブズ

著者 Esther DerbyDiana Larsen 著/角征典
出版社 オーム社
ISBN 978-4-274-06698-6
発行日
2007年9月26日
価格 2,592円
(本体2,400円+税)
仕様 単色刷/A5判/191頁
分類 プログラミング(その他)
 「レトロスペクティブ」とはまた耳慣れない言葉ですが、簡単に言うと「反省会」、自分たちがここしばらくしてきた仕事の結果・経過をみんなで振り返ってみて、そこから学ぼう次に活かそう力に変えよう、と、そういう性格のミーティングのことらしいです。
 いやまあ、べつだん目新しいことではないし、効果があることにも疑いの余地はありません。私も編集者時代は新刊が出るたびに部内で講評会をしていましたし、某アイドルグループの子たちもコンサートの後には反省会をするのだそうです。
 この本はそれをソフトウェア開発の工程に組み入れるとして、どのように反省会を開くか・どういうふうに反省会を進めるか、具体的な手法が書かれています。

 まず、場を設定すること。単に反省会を開くことではなく、その冒頭で参加者の意識を生産的な反省会ができる方向へ向けていくために、リーダーは何をしたらいいかという話です。
 続いてデータを収集すること、つまり参加者に知っていること・感じたこと考えたことを言わせて集めるためのさまざまな方法。参加者に発言させるというのは、反省会に限らずミーティングのリーダーにとって一番難しいところですよね。タイムラインチャートとか、マトリックスとか、ドット投票とか、555とか、や、555とか言ったってどういうことだかわからないだろうと思いますがそれはこの本を読んでください、意見を引き出すためにどういうやりかたがあるか、いくつもの方法が紹介されています。
 それから続いてアイディアを出すこと、最後に反省会をまとめること。

 こういう手法を知ったところで、現実にそういう反省会を実施できるかというと、うーん、いささかの懸念もあります。いわゆる反省会ふうではなくて、パーティゲームというか、社外の研修会へ行ってするようなことに似ている感じがする。研修会へ行ったり外部から講師を呼んできてならともかく、日常の中で、ふだん仕事している仲間どうしで、こういうやりかたができるかどうか。どうも私にはいまひとつしっくりこないというか、いわゆる日本的企業文化とは異質の行動だなあと、そんな気もします。
 ま、異質なことをするから気が付くという側面もたしかにありますけど。
 それより、私は独立して一人で仕事するようになってから反省会をしなくなっているのにいまさらながら気が付きました。そりゃしょうがないだろとは思うけど、なにかしたほうがいい。ちょっとこの本の中身を、一人で開く反省会に応用できるかどうか試してみようと思います。


書評者: 塩見 真一 パソコンの本フォーラム

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