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更新日:2006年8月9日

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書名:インターネットフォレンジック
インターネットフォレンジック

著者 Robert Jones 著/株式会社エディックス
出版社 オライリー・ジャパン/オーム社
ISBN 978-4-87311-297-8
発行日
2006年7月25日
価格 2,376円
(本体2,200円+税)
仕様 単色刷/B5変型判/248頁
分類 情報通信(インターネット:サーバ)
 副題にあるとおり、電子メールのヘッダやWebサイトの中身を分析して発信者・作成者を割り出す方法、スパムメールをばらまいたりフィッシング詐欺サイトを作ったりしているヤツらの尻尾をつかむ方法についてまとめられた本であります。
 ネット犯罪の動機のひとつは匿名性、つまり「バレやしねえからやっちゃえ」ということですけれども、その動機をつぶし、良いインターネットを取り戻そうという、著者としてはそういう理想も持っているみたいです。

 ドメインやIPアドレスのしくみから始まって、メールヘッダの意味とかそれが偽装されたらどうなるかとか、添付ファイルのしくみとか、URLのしくみとか、HTTPヘッダの意味とか、ごく基礎的な説明ですが、実を言うと私もよく知らなかったところで、ウィルスメールや詐欺サイトでよく使われている手法も紹介されていて、なるほど「消防署のほうから来ました」と言うヤツはここから来たのか、と納得、なかなか面白いです。
 さらに、実際に著者が受けたスパムメールを分析してスパマーの巣らしきものを探してみたり、フィッシング詐欺サイトを分析してどの地域に住んでいるどういう人物が作ったものか推測してみたりしています。自分で追っかけてみようとは思わないけど、ここまで追跡できるということは確かに、バレやしねえと思っている連中に対して抑止力になりそうです。

 実を言うと、私はネットで詐欺にあうのは怖くないんですが……自分が注意すれば防げることで、もし防げなくても自分の力不足だと諦める余地がありますから……、しかし、ヌレギヌを被せられるのが怖くてしかたがないんです。つまりたとえば、これこれの料金をこの銀行口座に振り込めとかいう架空請求詐欺がよくありますけど、もしそこに私の名前と私の口座番号が書いてあるようなスパムメールがばら撒かれたとして、身の潔癖を証明することができるかという問題。親しい知り合いにはもちろん信じてもらえると思うけど、おまえが他人になりすましてやったんだろうと疑われたら、そうではないと客観的に証明するのはとうてい不可能な気がする。
 この本を読むと、とりあえず真犯人追及の努力をする余地があることはわかりましたが、……いや、そんな心配したってしょーがないじゃん、て、そりゃそのとおりなんですけどさー。


書評者: 塩見 真一 パソコンの本フォーラム

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