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更新日:2002年10月2日

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書名:仕事に役立つ Excelデータベース 有効活用テクニック
仕事に役立つ Excelデータベース 有効活用テクニック

著者 古川順平
出版社 ソフトバンククリエイティブ
ISBN 978-4-7973-2028-2
発行日
2002年8月28日
価格 3,024円
(本体2,800円+税)
仕様 二色刷/B5変型判/432頁/CD-ROM 1枚
分類 アプリケーション(表計算:MS-EXCEL)
 パソコンのマニュアルはわかりにくいとよく言われますが、わかりにくい原因・問題点はなんでしょうか。
 もちろん大きな問題から小さな問題までいろいろあるわけですが、なかでもトップクラスの大問題が「作った人の視点で書かれていること」です。
 ……ちょっと脱線するんですけどね、よく言われる「横文字の専門用語」や「堅苦しい言葉遣い」は、ぜんぜん小さな問題です。その小さな問題がたいへんしばしば話題に取り上げられるのが私は気になるんですが、つまり、小物に注意を奪われていたら大物を見逃してしまいますからね。アンチ横文字などと大仰に言ってるようでは、わかりやすい本を本気で作ろうとしていることにならないのです。実際……ってダメな本の名前をここで出さんでもいいか。

 さてそれで本筋に戻りますが、あるものを作った当人がそれについて説明するというのは、背景や前提条件や目的が暗黙のまま抜け落ちてしまう危険がおおいにあります。当人にはわかりきったことだから、説明が要るとは気が付かないんだな。
 経験と訓練とによって、かなりうまく読者の視点に合わせて書けるようになるものですが、しかしそれができない性格の人というのもかなりいるんですね。そいでもって、そういう自己中心的な人または会社のほうが、世の中ではえてして幅を利かせてたりします。

 いやなに早い話、某社の某ソフトのオンラインヘルプがまるっきりじこちゅーだったということですわ。私は既存のテキストデータを読み込んでさらに指定されている様式のテキストデータにして出力するというプログラムを作ろうとしてたのだけど、その某社の説明は、まず最初に自社ソフトのデータがあってそれをテキスト形式で書き出してまた自社ソフトに読み込むと、そういう使いかたを暗黙の前提にしていた。前提が噛み合っていないから、読んでも読んでもわからない、役に立たない。
 その某社の前提がやっとわかったとき、アホかこいつはと思いましたね。他のソフトと受け渡しするからテキストにしたいんじゃないか、書き出してまた自分で読むんだったらXLSで済ますわい、と……あ、いけね、某社がどこだかわかっちまう(爆)。

 この本を私が取り上げた理由はちょうどそこのとこです。
 テキストデータの読み書きについて、テキストデータを主体にした説明にしっかり書き直してあっていて、そこを見ながらすぐVBAでプログラムを書ける。たいていのプログラマの視点に近く、たいへんわかりやすいです。
 まあそれはこの本の内容の一部に過ぎないのですが、しかし一事が万事だ、この調子なら他の部分もよく書けていることでしょう。Excelの表をデータベースとして使える形式に作ること、Excel自体のデータベース機能、VBAによる自動化、外部のデータベースエンジンを読み書きしExcelをフロントエンドとして使うこと、そういったさまざまなアプローチによるデータベース的Excel活用法が示されています。


書評者: 塩見 真一 パソコンの本フォーラム

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