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更新日:2002年6月28日

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書名:どうなる…「ITバブル」崩壊後
どうなる…「ITバブル」崩壊後

著者 竹内宏
出版社 学生社
ISBN 978-4-311-60046-3
発行日
2002年6月3日
価格 1,944円
(本体1,800円+税)
仕様 単色刷/四六判/263頁
分類 コンピュータ一般(教養・読物)
 ITという言葉が生まれた時、これほど使われ世の中に浸透するとは思いもしなかった。日本で使われ始めたのは、政府が景気回復のための柱として掲げた「IT革命」だと思うが、それから色々な意味合いを持ち使われていった。そもそもITとは何なのか。それは私流の解釈でいえば、情報のスピード化であるといえよう。インターネットの普及、パソコンの普及、携帯電話の普及、メールの普及、どれもが人と人、情報と情報、そして情報と人を繋ぐ線となり、今まででは考えられないスピードで情報が伝わるようになった。それが「IT」だと思っている。だから、ITが経済革命を起こし、新たな経済スタイルを生み、バブルを生み出したのか?というわけでは決してない。情報が考えられないスピードで、人から人へ伝えられようとしても、それ自体新たな利益は生まれない。情報は利益を生むための、アイテムでしかないのである。
 さて、ここまでダラダラとITについて自分の意見を述べさせて頂いたのは、本書のタイトル「ITバブル」という言葉そのものに大きな疑問があったからだ。本書は「ITバブル」後の経済について書かれた本なのだが、読んでみると"結論"が明確に描かれていない。ITを上手く活用し、更なる利益を生んだ会社等、今までITによって生み出された経済効果については本当に上手に分かりやすく書かれているのに、さて結論の「ITバブル崩壊後の姿」になると抽象的な文章でしか書かれていないのである。本書は6人による執筆者によって書かれているのだが、一人一人のページによる制限があっただろうし、それをまとめる難しさもあったかもしれない。が、こうもタイトルによって生み出された期待感をそがれると、どうしても駄作に見えてしまう。そこで「ITバブル」という言葉について先ほどの考えに基づいて考え直してみると、意外に本書の内容としっくりとくる。つまり「ITによる情報スタイルによって、成功した事例と反省」。そう本書はこんな内容なのだ。だからこれからの日本の経済の未来像が、明確に描かれ
ている本ではないのである。それだけは覚悟して読むように。


書評者: YAS <関西地区某パソコンショップ バイヤー>

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